『NieR:Replicant ver.1.22474487139...』 感想レビュー
一番好きなゲームはなんですか?
僕は一つに絞ることはできないのでいくつかタイトルを挙げることになります。
その中に『NieR:Automata』を挙げる可能性は高いです。
世界中で600万本以上売り上げたNieR:Automata。
そんな大人気Automataの前作にあたる『NieR:Replicant / Gestalt』。
そのバージョンアップ版として発売された『NieR:Replicant ver.1.22474487139...』
Automataをプレイしてぜひとも前作もプレイしてみたいということで中古で原作
レプリカントもプレイしたのですが、パワーアップして現行機で遊べるということに
かなりワクワクしていました。
ウキウキな気分で限定版の「White Snow Edition」を爆速で予約し、発売日から遊んだのですが....
やらなくなっていました。
アレ?
前にゼノブレイド2を再開した記事を書きましたが、ゼノブレ2は嫌になってやめたのですが、レプリカントは嫌になったわけではありません。
ただやりたいとは思わなくなったのです。
ですが先日ゼノブレイド2と平行して進め、Eエンドまでしっかりクリアしました!
またこんな感じかぁ...。
さて
今回はパワーアップしたレプリカントの感想とどうしてやめてしまったのかについて書いていこうと思います。
よろしくおねがいします。
どういうゲームなの?
全体的なデザインは『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のように中央に大きな平原があり、その周りに町や村、ダンジョンなどが点在しているという感じで、各地のボスを倒し最後は魔王の城へ殴り込み。
表向きは愛する人を魔の手から救い出す王道RPGといった感じになっています。
オ モ テ ム キ ニ ハ
バージョンアップした要素
まず最初に今作のパワーアップした要素について「グラフィック」「アクション」「音楽」の3つに分けて書いていこうと思います。
PS3版と比べるとどれも大幅に進化してます。
グラフィック
原作と比べてかなり空気が透き通ったような印象を受けました。
くっきりと描画する距離が伸び、色も鮮やかになり、色味が黄色っぽい暖色からスッキリとした寒色になりました。
原作の色味もゲームの雰囲気をそのまま色にしたような感じで魅力的ですが、やはり世界が美しく見える今作のグラフィックは気持ちが良かったです。
PS3のゲームって今見るとなんか色が薄くて白いですよね。
アクション
アクションは全てにおいて進化、いや生まれ変わっています。
原作の一番の弱点と言っても良いのが「アクション」だと思っていました。
戦闘アクションはプレイに支障が出るようなものではなかったので気になりませんでしたが、歩きモーションはめちゃくちゃヘンテコでした。
それに比べると今作のアクションは思わず「どうした?」と言ってしまう程でした。
カコカコ歩いたり天井に頭をぶつけながら海老反りになっているニーア少年はどこ?
今作のアクションにはAutomataでゲームデザインを担当し、アストラルチェインではディレクターを務められたプラチナゲームズの田浦さんも関わっているようで、その完成度は凄まじいです。
Automataとは違ったアクロバティックな戦闘はあれでも人の域は脱していないそうです。
音楽
音楽に関しては超感覚的な感想なのですが、グラフィックやアクションの進化とバランが取れたアレンジという印象があります。
「アレンジ」と聞くと、テンポが変わったり、音が増えて厚みが出たりという印象があって、聞くとすぐにわかると思っていたのですが、
今作のアレンジはすぐに明確な違いを感じることができませんでした。
これは決して悪い意味ではなくて、作品の雰囲気を変えていないのですよ!
バージョンアップだからといって過度に壮大になったり、激しくなったりするのではなく、グラフィックとアクションの進化を置いていかない丁度いいアレンジでした。
これが最初に「バランスの取れた」と書いた理由です。
原作の曲をそのまま持ってきても良かったのかもしれませんが、それだともしかしたら音楽が弱く感じてしまったかなぁ、なんてことを思っていました。
バージョンアップとは(余談)
ここで少し余談に入るので読み飛ばしてもらっても構いません。
今作は「リメイク」や「リマスター」ではなく「バージョンアップ」として発売されたことに僕はすごくしっくり来ました。
実際にはキャラモデルやアクション、グラフィックほぼ全て作り直していると思います。
作業内容だけで言うと「リメイク」といってもいいと思います。
昨今のリメイク作品というとゲームデザインから作り直していることがあります。
代表例で言うと『FF7 REMAKE』ですね。
これは原作のコマンド式バトルからアクションバトルを軸とした作品にリメイクされました。
ですが今作は根本的なデザインは変わっていません。
ゲーム性も物語の進行、ダンジョンギミックなんかも大きく変わっていません。
そもそも「リメイク」「リマスター」の定義が曖昧になっているように感じるのですが、僕はリメイクは作り直し、リマスターは調整、修正の上移植という風に捉えています。
リマスターでも一部リメイクしていることはあると思うので曖昧ではありますね。
そのルールに当てはめると今作はリメイクになるのかもしれませんが、僕は今作の作り直しは「調整のための作り直し」だと思っています。
アクションに絞るとわかりやすいと思います。
原作はアクションゲームなのにも関わらずアクションがダメだったとすれば、今作のアクションの作り直しは修正であり、必要な工程だったということです。
その他の作り直しも、Automataをプレイした人が気持ちよく遊べるように調整するためには作り直しが必要だったのかもしれません。
以上のことから「調整のための作り直し」を行った今作は「バージョンアップ」という言葉がぴったりだと思っています。
まぁ本当のことは何も知らないので、僕の独言だと思ってもらえるとありがたいです。
新たに追加されたエピソード
今作は原作のエピソードに一部新たなストーリーを追加して発売されました。
一つは原作の設定資料集にあった短編小説「人魚姫」を題材としたもの。
もう一つDエンディング後をカイネの視点で描かれ、「Eエンディング」に繋がる物語。
こちらも設定資料集に載っています。
ネタバレになるため細かいことは書きませんが、個人的にはすごく良かったと思います。
原作のストーリーをある程度理解しているので正直心が動かされそうになる場面はそれほどなかったのですが、人魚姫は一周目からうるっと来ましたね。
Eエンディングについては言及しません。ご自身の目で見てください。
僕がやめてしまった理由(かもしれないこと)
今作は良くも悪くも原作からゲーム性の大きな変更はありません。
そのため所々で単調な部分が目立ちます。
ダンジョンデザイン
今作は周回を前提としたゲームとしてデザインされているからなのか、
ダンジョンデザインなどはシンプルなものばかりで面白くはありませんでした。
一周目は特に何も思いませんが、二周目、三周目と繰り返すとなると少し...。
武器強化のための素材集めなんかも含め、結構地味なことを繰り返しやっていくことになります。
最初にも書きましたが、周回を前提としたゲームなので後半のダンジョンデザインはあえてギミックをなくしているのだと思います。
ニーアシリーズは設定が細かく深い作品なので、ダンジョンギミック一つ取っても変更してしまうと設定が歪んでしまうのかもしれませんが。
アクション
アクションそれ自体はすごく完成度が高く素晴らしいものに仕上がっているのですが、敵との戦闘は後半になるにつれて単調になっていくように感じました。
というのも何度も同じ場所に訪れる場合なんかは敵の配置は変わらないですし、レベルが足りている状態ですと戦闘する必要もないので 、戦わなくなっていきました。
個人的にはもう少しアクションが活きるような要素があると嬉しかったですね。
さいごに
いかがでしたか。
今作はかなりのクオリティーでバージョンアップしたため、シナリオだけではなくゲームプレイにも多大な期待があったと思いますが、やはり根本的な改変はなされていないため今の時代ではやや古く感じる部分が多かったです。
原作なら「昔のゲームだし」となるのですが、新作ゲームとして見ている部分が多く、そのせいで余計に古く感じてしまったのかもしれません。
ですが進化した要素、追加されたシナリオ含め素晴らしい作品であることは間違いありません。
ニーアファンならご存知かと思いますが、Dエンドではセーブデータ全て消えてしまうのである程度の覚悟が必要かと思いますが、消す価値はあると思いますよ!!
Automataをプレイした人こそ最後のEエンドまで遊んで欲しいと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
※おまけ※
PS5でプレイすると話しかけるボタンが◯で、決定は✕なので連打してキャンセルしちゃうことが多発しました。
PS5.......お前.....。